昨日の強い風雨が嘘のように穏やかな朝を迎えた東京です。
蒸し暑くなったかと思えば、急に長袖が必要なほど涼しくなったりと、気温や湿度の変化が激しい日々が続いています。体調には気を付けていきたいものですね。
さて、近年、遺言や相続に関連する改正民法が順次施行されているなか、
来たる7月10日に、「法務局による自筆証書遺言書の保管制度」が始まります。
この制度は、作成後に公証役場で原本が保管される公正証書遺言とは異なり、
自筆証書遺言については、遺言者がご自身で保管しなければならないがゆえの問題(例えば、<遺言書の紛失等のおそれ>や<相続人による廃棄・改ざん等のおそれ>)があったことから、それらを解決するための一つの方策として創設された制度です。
さらに、こうした問題の解消に役立つことに加えて、この制度には、自筆証書遺言について、ご本人の亡くなった後に必要な
<裁判所による「検認」手続が不要となる>ため、相続人の手間を省くこともできる、というメリットもあります。
以下、制度の概要とご利用の際の注意点になります。
こんなものが出来るのだなぁ…くらいに思って頭の片隅に置いておいていただき、
実際に遺言書等をご作成される際に思い出していただけたらと思います。
【制度概要】
| 保管申請できる者 | 遺言者ご本人 |
| 申請の方法 | 予約後、保管申請先(※下記)へ直接持参(※郵送不可。) |
| 保管申請に必要な物 |
① 自筆証書遺言にかかる遺言書(※自筆、A4、片面、綴じていないもの) ② 申請書(※法定書式あり) ③ 添付書類(※本籍の記載のある住民票の写しなど) ④ 本人確認書類(※マイナンバーカード、運転免許証などの顔写真付き身分証明書) ⑤ 手数料(※下記) |
| 保管申請先 |
次のいずれかを管轄する 遺言書保管所 (※東京法務局の場合は、本局・支局・板橋出張所) ① 遺言者の住所地 ② 遺言者の本籍地 ③ 所有不動産の所在地 |
| 手数料 |
3,900円/件 (※保管年数に関係なく一律。その他の手数料はこちら) |
|
本制度を利用することによって できること |
≪遺言者側≫
≪相続人側≫
|
【注意点】
① 保管申請する際には、遺言者本人の出頭義務があるため、代理人による申請はできません。
② 法務局では遺言の「外形的な」確認のみが行われ、内容や作成に関する相談はできません。
③ 申請等には、遺言書保管所への事前予約が必要です。
《※その他、詳細は こちら の法務省HPをご参照ください。》
このような新たな制度を知った上で、
他の制度との比較でメリット・デメリットをよく検討して、
ご自身にとってより良い形を選んでいきましょう。
行政書士ポラリス法務事務所
代表 北原 絢子